従業員に安心して働き続けてもらうために、退職金の準備や福利厚生の一環として確定拠出年金の制度を導入している企業は多くあります。

しかし、制度は導入したものの、「従業員がうまく活用できていない」「勉強会を開催しても参加率が低い」と悩む担当者も少なくありません。かといって銀行や証券会社などの運営管理機関に任せているだけでは、いま一つ効果を感じられない企業担当者の方もいるでしょう。

運営管理機関は法律によって、具体的な運用アドバイスや個別相談が禁止されているため、従業員一人ひとりのニーズを汲み取ったアプローチ(20~30代であれば新NISAの仕組みを解説、中高年向けであれば老後資金の形成方法など)を行うのが難しい面もあります。

この記事では、従業員への投資教育や継続教育を行うときのポイントや解決方法をわかりやすく解説します。確定拠出年金の導入を検討していたり、すでに制度は導入しているものの効果的なアプローチを探していたりする企業担当者の方はぜひ参考にしてみてください。

確定拠出年金の投資教育

確定拠出年金とは、厚生労働省の定義によれば、「拠出した掛金を個々の加入者が投資信託、預金、保険等の運用商品を選んで運用し、その運用結果に基づく資産を年金として老後に受け取る制度」を指します。

資産運用の結果が将来受け取れる給付額に影響するため、加入者自身が「そもそもどういう仕組みなのか?」「何に注意して運用商品を選べば良いのか?」といった、適切な資産運用を行うための情報や知識を得ていることが重要です。

出典:厚生労働省「確定拠出年金の投資教育」

確定拠出年金の投資教育は事業主の努力義務

企業が確定拠出年金の制度を導入する場合、確定拠出年金法第22条などの規定において、事業主には投資教育を継続的に行う努力義務が課せられています。

(事業主の責務)第二十二条 事業主は、その実施する企業型年金の企業型年金加入者等に対し、これらの者が行う第二十五条第一項の運用の指図に資するため、資産の運用に関する基礎的な資料の提供その他の必要な措置を継続的に講ずるよう努めなければならない。

出典:e-Gov法令検索「確定年金拠出法」

つまり、企業は個々の従業員が確定拠出年金に加入するときだけでなく、加入した後においても資産運用について十分に理解できるように、投資教育を受けられる機会を継続的に提供する必要があるとされています。

継続教育における課題

継続的な投資教育を行う努力義務が企業に課せられているといっても、実際には銀行や証券会社、保険会社などの運営管理機関に任せるケースが多いといえます。

しかし、これらの機関は投資に関する一般的な情報や知識の提供は行えても、法律による制約によって具体的な運用アドバイスや個別相談までは踏み込みづらいものです。

第百条 確定拠出年金運営管理機関は、次に掲げる行為をしてはならない。六 加入者等に対して、提示した運用の方法のうち特定のものについて指図を行うこと、又は指図を行わないことを勧めること(当該確定拠出年金運営管理機関が金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第九項に規定する金融商品取引業者その他確定拠出年金運営管理業以外の事業を営む者として行うことを明示して行う場合を除く。)。

出典:e-Gov法令検索「確定年金拠出法」

運営管理機関では、「自分に合った運用先は?」「定年に向けてどう運用すべき?」といった具体的な悩みの解消が難しく、きめ細やかなフォローが十分でないという課題があります。

そのため、運営管理機関の担当者に自社で勉強会を行ってもらっても、どういった基準で金融商品を選べばよいかといったアドバイスができないため、加入者の投資リテラシーの向上に結び付かず、結局「わからないまま放置しがち」な状態に陥りやすいでしょう。

確定拠出年金の制度に加入している参加者であっても、資産運用に対する意識や関心が育っていかなければ、勉強会に継続して参加する意欲が薄れてしまう恐れがあります。

従業員の投資経験や年齢に応じたプログラムを用意する

確定拠出年金の加入者、加入を検討している参加者に意欲をもって投資教育に参加してもらうには、投資経験や年齢に応じた勉強会のプログラムを用意することが重要です。

一口に投資教育といっても、若い従業員と定年が近い従業員とでは、資産運用に関するニーズや関心は自ずと異なります。

退職までに比較的余裕がある若年層においては、高いパフォーマンスが期待できる金融商品を組み入れて資産運用を行いたいといったニーズもあるでしょう。

新NISAなどの新たな枠組みを活用した資産運用のテーマを勉強会で設定すれば、関心を引きつけられる可能性が高まります。

一方、中高年層においては定年退職後の暮らしに備えて、リスクを抑えた安全資産での資産運用に関心を持ちやすいといえます。また、これまでの投資経験の有無によっても加入者の興味・関心は違ってくるので、個々の投資レベルに合った投資教育を行っていくことが大切です。

加入時の投資教育のポイント

確定拠出年金に加入したばかりの従業員に対しては、まず基本的な項目を中心に投資教育を行っていく必要があります。具体的なテーマとして、次のようなものが挙げられるでしょう。

・確定拠出年金制度の概要や仕組み
・資産運用や配分のとらえ方
・金融商品の種類や個別の特徴の解説
・金融商品の指定方法や購入方法の解説
・資産運用のシミュレーションの実施
・リスクとリターンに関する考え方 など

資産運用や金融商品に関する基礎知識を身につけてもらうと同時に、個々のケースに応じて資産運用のシミュレーションを行ってみましょう。

具体的な試算結果を提示することで、資産運用への具体的なイメージを持ってもらいやすくなり、その後の継続教育をスムーズに進めやすくなるでしょう。

加入後の投資教育のポイント

加入後の継続的な投資教育は、主に知識のブラッシュアップや加入者がまだ身につけていない項目のフォローアップを中心に実施してみるとよいでしょう。確定拠出年金の運用結果が老後の暮らしに影響することを意識させつつ、加入者自身が自らの責任で運用方針を決められるように、アプローチをしていくことが大事です。

また、退職した後の確定拠出年金の取り扱いについても、あらかじめ説明しておく必要があります。確定拠出年金は原則として、60歳までは積み立てた資産を引き出すことができません。

仮に、60歳までに退職をする加入者がいる場合、退職してから6ヶ月以内に他の確定拠出年金に資産を移す必要があります。加入者が手続きで困ってしまわないように、周知しておくことが大切です。

確定拠出年金診断協会に相談してみよう

確定拠出年金の加入者に対する投資教育は企業の努力義務ではありますが、外部機関に委託することも可能です。外部の豊富なリソースやノウハウなどを活用できれば、投資教育・継続教育における課題の解消につなげられるはずです。

ここでは、豊富な実績と専門家によるネットワークを持ち、確定拠出年金にまつわる様々な課題の解消につながるサービスを展開している一般社団法人確定拠出年金診断協会について、特徴を紹介します。

個別相談での対応が可能

確定拠出年金診断協会では、運営管理機関では実施の難しい個別相談での対応が可能です。コールセンターの形ではなく、対面による相談対応を行っており、きめ細やかなフォローを実現できます。

運営管理機関のように法律的な制約を受けないため、加入者一人ひとりに沿った実践的なアドバイスを行えるのが特徴です。実際に当協会へ相談のあったものとして、資産運用の結果に数百万円の差が出るケースもあり、相談者ごとの状況に応じたアプローチを行っています。

投資経験や年齢に応じたフェーズ対応

資産の運用や活用に関する悩みは、加入者の年齢によって異なります。一般的な勉強会では網羅できない内容も、確定拠出年金診断協会では個別対応できる体制を整えています。

継続的に投資教育を行うには、加入者の満足度を高めることが欠かせません。当協会では過去の様々なケースでの実績をもとに、加入者に適した対応を行っています。

参加者の興味を湧かせる勉強会の実施

「せっかく勉強会を開催しても、思うように参加してもらえない」といった悩みを抱えている企業DC担当者は少なくありません。参加者の興味を引くテーマを考えようとしても、頭を抱えてしまう担当者の方も多いでしょう。

確定拠出年金診断協会では、「保険の裏側」「新NISA攻略」など、参加者の興味を引く切り口での勉強会を開催しています。過去には700名を超える参加者が集まる勉強会も実施しており、オンラインでの開催であれば告知文や案内リーフなどを用意する必要がないため、担当者の方の事務的な負担軽減、コスト削減にもつながります。

当協会では興味を抱くテーマで参加を募り、より本質的な退職金・確定拠出年金の話題につなげていくノウハウを備えています。

豊富な実績と専門家ネットワーク

確定拠出年金診断協会は、これまでに多くの業界の企業においてサービスを提供しています。また、金融機関にもノウハウを提供した実績があり、安心してご利用いただけるのが特徴です。

「確定拠出年金診断士」という専門家の育成にも力を入れており、2025年5月1日現在で全国に852名の登録者がいます。専門知識とスキルを備えた専門家ネットワークを構築することで、個別相談に対応できる体制を整えています。

確定拠出年金の継続教育にお困りなら

従業員の退職金や福利厚生の一環として確定拠出年金制度を導入する場合、効果的な成果を出していくには加入者一人ひとりのニーズに合ったアプローチが欠かせません。継続的な投資教育は法律によって努力義務とされていますが、多くの従業員を抱える企業ほど、リソースやノウハウの不足に悩んでしまうこともあるでしょう。

一般社団法人確定拠出年金診断協会では、豊富な実績と専門家ネットワークをもとに、運営管理機関だけでは実施が難しい個別相談や実践的なアドバイスを行っています。「勉強会を開いたが、なかなか参加者が集まらない」「投資教育の質を高めたい」といった課題の解消のために、ぜひ一度お問い合わせください。

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